後書き――子供こども無垢むくさがうらやましい――


 そうか、この時、そんなサブタイトルつけてたのか……。
 確かに奏流とか書いてるとそう思いますね。無垢で無邪気な子供は羨ましいです。何も考えなくて済みますから。だけどもちろんのこと、その無垢な子供のままでは世の中やっていけません。無邪気に何でもできたあの頃、何も怖いものなんかなかったあの頃、他の人のことなんか気遣わなくても許されたあの頃に戻ることを望んではいけないのです。大人として生きていくためには。
 ……いや、サブタイトルが深刻そうだったので深刻そうな文を書いてみただけなんですけど……。別に全然深刻じゃないですよ。

 計算上十月に載ったことになるのですね、この第六話は。この、書きたいところまで書けなかったせいで本文サブタイトルがさっぱり無意味になった(……阿呆でした)第六話は……。
 これは一番締め切りがやばかったときのはずです。朝五時半まで粘って、ここまでしか書けなくて。この後を書かなきゃ本文サブタイトルに意味ができなかったのですよ。まあこの前日にようやく下書きに入ったようなので間に合わないのは自明の理で、しかも、完璧に自業自得でしたから、文句の言いようもありませんでしたけど。普段は下書き無しで直打ちするんですが、「あ、これは間に合わない」と思った時にはノートやメモ帳(別名ネタ帳とも言います)に書いておくんです。それを始めたのが前日って、それはちょっとどうかしてます。
 ……ああ、今調べてみたら分かりました。ラストシーンは高校の図書館で、という最も痛い事態に陥った回だったようです……。
 いやしかし、ぎりぎりでしたね。何はともあれ一回でも落とすと、大変重大な仕掛けが崩れてしまうので……。

 この第六話に新規登場キャラクターはいないものと見なします。月藻さんとか火奈ちゃんとか英晴のお爺さんとか、見ようによってはいろいろ出てきますけど、月藻&火奈は外伝に顔を出しても来ますし、英晴のお爺さんの資料は欲しい人はほとんどいないでしょうから。
 参考までに……連載時に大失敗していたこの回のラスト部分は書き直しにより少しましになりました。どこを大失敗したのかは、聞かないでください……。
 それではひとまずこの辺りで。次回もお楽しみください。

水門 清哉 拝。


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